2015年 2016年 2017年 2018年
日本生命が2−1とリードして、4番には前田美優選手が登場。対する木下はエースの石川佳純選手。 普通にやったら、石川選手が有利なのですが、一発勝負の団体戦で、しかもリードされている状況なだけに、前田選手が積極的な試合運びでリードしました。 しかし、前田選手の強烈な表ソフトのバックハンドを石川選手がバックハンドでしのぎ、リードした4ゲーム目は圧倒しました。 向かってくる相手をしのぎながら反撃する様子には、第一人者の貫録を見たような気がしました。
3番では日本生命の早田ひな選手が登場。 スケールの大きなフォアハンドを軸に粘り強く戦う今までの日本女子にいなかったタイプ。中陣に下げられても、粘って反撃するなどプレーの幅が広いです。バックハンドの質も高くなっていて、今後が楽しみな選手です。 3番、5番と激戦を制してMVPを獲得。
2番では日本生命の平野美宇選手が登場。17年のアジアカップを制し、東京五輪での活躍が期待されていますが、どうもピリッとしません。 ハリケーンの異名をとる通り、えげつない打球点とコース取りでノータッチをズバズバ抜き、劉詩ブンのような縦に切り落とすような巻き込みサーブでサービスエースを1ゲームに2〜3本。 それでもミスも多く、それ以上に自信なさげで、点を取られるごとにナーバスになるような試合態度が気になりました。
「日本人の速さ対外国人のパワー」の構図はダブルスでも変わらず、2ゲーム目の途中から積極的にフォアハンドを振り始めた日本生命の中国人ペアに軍配。 最終ゲームに逆転負けを食らった木下のペアには大きな敗戦になってしまいました。 「ダブルスではフォアで動く」という常識も今や昔で、木下ペアはバックハンドの速さとコース取りで勝負していたのが印象的でした。
試合を振り返ります。試合を見たのは夜の女子だけです。 4番以外の試合は「日本人対外国人」の試合となりました。日本人選手がバックハンドやツッツキなどの早さで勝負しているのに対して、外国人選手がフォアのパワーで試合を組み立てているのが目立ちました。 日本女子のトレンドは全日本の時から「バックの速さとチキータと逆チキータ」です。
全日本選手権に行った時、今年は大阪で開催されたこともあってか、空席が目立つ状況だったそうですが、東京体育館では最終日は超満員になるのだそうです。 そして、今回のTリーグの盛況。東京では、エンターテイメントとしての卓球の視聴習慣がつきつつあります。それが全国に広がれば…。 それがTリーグの勝算と言えるかもしれません。
それにしても、あんな卓球会場は初めてです。会場のロビーには、選手のボードがズラリと並び、グッズ売り場には長蛇の列ができていました。しかも、そのグッズというのがメーカーのものではなく、チームそれぞれのTシャツや選手の顔入りのキーホルダーなのです。 卓球会場ではなく、コンサート会場にでも来たのかと思いました。
この日の観客はお昼の男子、夜の女子の入れ替え制で延べ人数は1万人を超えました。 大相撲は観客動員数を発表しないので参考になりませんが、昨年の同時期に行われた新日本プロレスの国技館の観客が約9800人、会場は違いますが、バスケットボールのBリーグの平均観客数が約3000人ということで、まずまず合格点なのではないでしょうか。
さて、プレーオフファイナルですが、会場は開幕戦と同じ両国国技館でした。 土俵上の櫓は天井まで上がり、観客席の四方に向かって大型スクリーンに選手のプレーや広告が入れ代わり立ち代わり映ります。試合前にはアイドルが歌を歌ったり、選手の紹介があって、開幕年度とは思えないようなレベルの高い演出がされていました。 1月の全日本でもですが、卓球を良く見せようとする多くの人の工夫が光ります。
リベッツの躍進を支えているのがダブルスで、その中でもダブルス巧者である森園政崇選手のプレーが光ります。 1月の全日本でも混合ダブルスを制していますが、このとき森園選手のレシーブはほとんどチキータでほぼミスがありませんでした。決勝で対する張本選手はチキータの威力こそあれど、肝心なところでミスが出てしまいました。 森園選手のダブルスのプレーはまるで「俺の仕事はチキータだ!絶対やり切るんだ!」という姿勢で、高い集中力でプレーしているのが印象的な選手です。
リベッツには岡山県出身の主力選手がいないと皮肉を言う人もいますが、プロチームでその地域の選手ばかりの方があり得ない話です。むしろリベッツがこのあと、地域に密着して、岡山県の卓球界が盛り上がればよくて、その中で主力選手が育ってくれれば最高です。 リベッツには岡山のチームとして、じっくり育っていってもらいましょう
大きな期待と一縷の不安を抱えながらスタートしたTリーグ。岡山県では、岡山リベッツが参戦しました。 ほかのチームと比べて戦力が落ちるのではないかと心配されていましたが、ふたを開ければリーグ随一のダブルスとチーム力で大健闘。一時は首位に躍り出るなど躍進しました。
みなさんお久しぶりです。1年ぶりのブログ再開です。 今回は先日行われたTリーグプレーオフファイナルの見学に行ってきたので、Tリーグについてのお話と、余裕があれば、1月の全日本選手権の審判に派遣されたので、そのことについてのお話をしていきたいと思います。