2015年7月31日(金)
スイングの方向

<部活指導 その25>

ラケットはボールを飛ばしたい方向にスイングするのが基本。

球が垂直にはね返るラケットの面を作ったら、はね返る球と同じ垂直方向にラケットを動かすようにする。

最初の段階ではゆっくりと続けるので、重力によって飛んでいく球の軌道は勝手に山なりになる。

(上からの図)
   

(横からの図)
 

2015年7月30日(木)
ラケットの面

<部活指導 その24>

ラケットに球が垂直に当たり、垂直にはね返るように面をつくるのが基本。

ラケットでボールつきをしたときの当たり方だ。
ボールつきでは上方向に飛ばしているが、
それを前方向にするだけ。

具体的には、
@球は、飛んできた方向に打ち返す。(上からみて垂直に当てて返す)
   

A飛んできた球の軌道の頂点より少し後を打つ。
(横から見て垂直に当てて返す)
  

2015年7月29日(水)
ゆっくりと

<部活指導 その23>

指導するときに自分が意識することを書く。

初心者の練習では、ゆっくりと続けることがポイント。
本番の試合では、ゆっくりと続ける場面はないのだが、正しいラケットの面とスイングを身につけるためにこの練習を行う。


速い球に対してだとラケットの面だけで返せたり、速い球を返すのなら面をかぶせてドライブ回転をかけたりできる。
しかし、ゆっくりの球だと、ごまかしがきかない。正しい面と正しいラケットの動きが必要となってくる。

意外と、「ゆっくりと」やる方が難しかったりする。

2015年7月28日(火)
フォアハンドもバックハンドも

<部活指導 その22>

強く打つ練習も
フォアハンドもバックハンドも同じようにやる。


昔の自分はフォアハンドしかやっていなかった。
バックは大きく振るのではなく、小さく確実に振ることを徹底していた。しかし、それではレベルが上がったときに困ってしまう。

将来のことを考えると、フォアハンドでもバックハンドでも大きく振る練習をした方がよい。

まずは、大きいスイングの体の使い方をマスターし、それをもとに小さいスイングを考えるようにする。

2015年7月27日(月)
強打を楽しむ

<部活指導 その21>

続ける練習だけだと面白くなくなってしまうので、
強く打つ練習も同時にやる。

強く打つためには、
体を大きく回転させる。


最終的には、ムチの動きのように、
大きい関節から小さい関節へと順に使う。
股関節→肩関節→肘の関節→手首の関節

強打が決まると気持ちいい。
楽しくなる。

2015年7月26日(日)
ラリーを楽しむ

<部活指導 その20>

まずは、ラリーを続ける練習をする。
ラリーが続くと楽しい。

自分はフォアハンドからやり始めるが、
バックハンドからやり始めてもよい。
重要なのは、フォアハンドもバックハンドも同じようにやること。

続けるためには、相手が打ちやすいコースを狙って返球しなければならない。

そのために、「ラケットの面の角度」と「ラケットを動かす方向」に気をつけるように指導する。

「ラケットの面の角度」は、当てただけで返すことのできる角度。

そして、
「ラケットを動かす方向」は、球を飛ばしたい方向。

2015年7月25日(土)
最初の練習

<部活指導 その19>

初心者には、素振りをさせないので、
最初の練習から台で打たせる。
練習相手は、先輩の中学生。

そして、次の2つのことにポイントを置いて練習する。
@ラリーを楽しむ
 (ラリーが続くようになって楽しい)

A強打を楽しむ
 (強い球が打てるようになって楽しい)

2015年7月24日(金)
素振り

<部活指導 その18>

初心者には「素振り」をさせない。


振り(スイング)というのは、
「バックスイングはここまで引いて、フィニッシュはここまで振る。」と決まったものではないと考えている。

昔の指導では、
「脇をしめて、ラケットはおでこの前まで振る」
というのが普通だったが、
この指導は自分は嫌いだ。

振り(スイング)については、次のように考えている。
飛ばしたい方向と反対方向にラケットを引き(バックスイングし)、ボールを飛ばしたい方向にラケットを動かす(スイングする)。
最終的には、この動きを、回転運動の中に作っていくようにする。

初心者は、球が飛んでくる軌道や自分の打球が飛んでいく軌道のイメージを頭の中に描くことができない。そのため、素振りの練習が、素振りのための振りになってしまい、意味のない練習になってしまう。
また、変なくせもつく。


素振りは、実際に球を打つイメージをもってやることが大事なのだ。

このイメージが描けるようになるまでは、
素振りはさせない。

2015年7月23日(木)
記録する

<部活指導 その17>

生徒だけでも集中して練習できるようにするためには、記録に残すようにするとよい。

何をやったかではなく、
どのようにやったかを記録する。


例えば、5分間、フォア対フォアのラリーの練習。
何回ラリーができたかや何回ミスしたかを記録する。

このように記録することで、
それを見たら集中していたかどうかがわかるようになる。

また、以前の自分と比べて今の自分がどれだけ成長したかを知ることができる。

2015年7月22日(水)
生徒だけでも集中できる

<部活指導 その16>

中学校の部活では、
顧問の先生が練習につけないことが多い。

生徒だけで練習することがほとんどなのだ。


練習の効果は、選手の意識で決まる。
強くなりたかったら、顧問が見ていない所でも、
高い意識を持って練習するのが当たり前。
しかし、中学生の初心者にはそれは無理。


そのため、
生徒だけでも高い意識を持ってできるように、練習メニューを工夫することが重要となってくる。

2015年7月21日(火)
当たり前を疑ってみる

<部活指導 その15>

日本では武道系に代表されるように、まず型から入り、反復していきながら徐々に実践的要素を入れ、最後に実戦という流れが普通。

昔ながらの指導では、
このような流れが当たり前となっている。
そして、何も疑うことなく繰り返している。

このような指導を見て、とても残念に思う。
昔ながらのやり方が悪いというのではなく、
何も考えることなくやっていることが残念だ。

当たり前の流れを疑ってみて欲しい。
そして、もっと効果の上がるやり方をさがして欲しい。

変化していくことが、成長なのだから・・・。


昔ながらの流れとは違う
有名な練習方法を紹介する。

「M-T-Mメソッド」
@まず実戦(ゲーム)をして、
Aうまくいかない部分をトレーニングによって高めて、
B再び実戦(ゲーム)
という流れでやる方法。


「こんなゲームにしたい」ということから逆算して、現状とのギャップをトレーニングで埋めようというものであり、「Match-Training-Match」の流れで練習を構成する。

2015年7月20日(月)
限られた時間で

<部活指導 その14>

中学校の部活動では、
平日は1時間程度しか練習できない。
そのため、限られた時間で何をするかが重要になってくる。

競技力を上げるためには、
球を打つ時間を多く取ることができるように工夫して練習しなければならない。


球技では、球にさわればさわるほど上達する。
待ち時間なく、たくさんの球が打てるように
練習を考え、環境を整えることが指導者の役目。

2015年7月19日(日)
大切な練習から

<部活指導 その13>

練習メニューを考えるときに、
自分が意識することは、

「大切な練習からやる」

ということ。

大切な練習とは、そのとき一番必要な練習。

例えば、試合が近いときは、いきなり「ゲーム練習」をやる。その日の練習は1本目から試合。

面やスイングの確認が必要なときは、続ける基本練習を必ず最初にやる。

今、何が課題となっていて、
どんな練習が一番必要なのかを考えておく。
そして、
一番元気があり、集中しているときに、
一番大切な練習をする。

2015年7月18日(土)
何のための練習なのか

<部活指導 その12>

指導者は、
なぜその技術の練習するのかを
理解しておかなければならない。

その練習をすることが、
次のどの技術につながるのかや
実戦のどの部分で役に立つのかなど
選手に説明できることが大事だ。

指導者や選手が
見通しをもって練習することが、
その技術の正しい習得や
技術の応用・発展につながる。

みんながやっているからとか、
強いチームがやっているからとか、
昔自分が選手だったときにもやっていたからとか、
そんな考えではダメだと思う。

「何のためにその練習をやるのか」
選手に説明することのできる指導者でありたい。

2015年7月17日(金)
最初の練習

<部活指導 その11>

新たに顧問となって、
最初にやる練習は・・・
自分だったら「掃除」をする。

練習で使う場所や荷物を置く場所、トイレなど、
徹底的に掃除する。
これから練習を、本気で、集中してやっていくために必要なことだ。

きれいにするためには、
掃除の仕方を知らなければならないので、
モップやほうきの使い方を教える。
もちろん、全員に役割を与える。

最初が肝心。
生徒たちには、
自分たちが使う場所を
掃除するのが当たり前、
きれいであるのが当たり前、
と思わせる。


そうすると、心もきれいになってくる。

2015年7月16日(木)
人と人をつなぐ魔法の道具

<部活指導 その10>

「元気よく返事やあいさつをする」

何のためにそうするのだろう?


例えば、人から教わることを考える。

教える人は、
返事やあいさつができる選手と、できない選手、どちらの選手に教える気になるか?
当たり前のことだが、返事やあいさつができる選手の方だ。

元気よく返事やあいさつができる選手は、まわりから応援してもらえるようになる。


返事やあいさつは、
人と人をつなぐ魔法の道具。

この「魔法の道具」を上手に使うことのできる選手になって欲しい。

2015年7月15日(水)
道具を大切にできる選手に

<部活指導 その9>

高校のとき、

「選手にとって、ラケットは命の次に大切なもの」
と教わった。
修学旅行にも、ラケットを持って行った覚えがある。


イチロー選手が道具を大切に扱うのは有名な話。凡退してバットを地面に叩きつけることは絶対しない。
そんなイチローが、一度だけバットをグラウンドに叩きつけたことがある。三振をしたときのことだ。我に返ったイチローは、バットをつくってくれている久保田さんの顔が真っ先に浮かんだという。そして、すぐに久保田さんに謝罪の手紙を書いたそうだ。

マリナーズのキャンプでの打撃練習のとき、他の選手がバットを芝生の上に放り投げているなか、イチローだけがバットをグラブでそっと包み、まるで眠った赤ん坊をベッドに横たえるように置いていたという。


道具を大事にできる選手になって欲しい。

2015年7月14日(火)
くつをそろえる

<部活指導 その8>

「脱いだくつをそろえる」
自分が中学の時の顧問の先生の指導で
一番覚えていること。

「脱いだくつ」は
その人の心(人間性)を表しているように思う。
くつがきちんとそろってあると、
何だかその人自身もきちんとしているように感じる。

自分が立ち去った後に残されたくつ。
置かれたその姿だけで判断される。
決して言い訳ができない。
そこに、本当の心(人間性)が表れているように思う。



 はきものをそろえると心もそろう
 心がそろうと はきものもそろう
 ぬぐときに そろえておくと
 はくときに 心がみだれない
 だれかが みだしておいたら
 だまって そろえておいてあげよう
 そうすればきっと 世界中の人の心も
 そろうでしょう
 (永平寺の道元禅師のことば)

2015年7月13日(月)
心の姿勢

<部活指導 その7>

・全力で走って集合する。

・脱いだ服や靴を整える。
・元気よく返事やあいさつをする。
・道具を大切にする。
など

これらを、徹底的に指導することで、
「心の姿勢」を整えることができる。

同じ練習をしたとしても、
「心の姿勢」が整っている子と、
そうでない子とでは、
その後の成長が違うのだ。

2015年7月12日(日)
楽しむためにはルールが必要

<部活指導 その6>

スポーツにはルールがある。
ルールがあるから、お互いに楽しめる。
もし、ルールがなかったら楽しくないだろう。

部活動も同じ。
ルールがなかったら楽しくなくなる。


・全力で走って集合する。
・脱いだ服や靴を整える。
・元気よく返事やあいさつをする。
・道具を大切にする。
など

これらは、部員みんなが部活動を楽しむ(一生懸命する)ために必要なこと。


だから、顧問の先生はこれらを徹底的に指導する。

2015年7月11日(土)
顧問の仕事

<部活指導 その5>

・スポーツ好きにさせる
・スポーツに打ち込める環境をつくってやる
・常に目標を持たせ、意識させる
・学び方を教えてやる
・成功する場を作ってやる


中学校の顧問として大切なのは、
スポーツを教えることではなく、
スポーツが好きになるように指導すること。
そして、スポーツに取り組むことを通して、
学び方を教えていくこと。

技術を教えるだけの指導なら、

顧問の先生の実力以上の選手は育たないだろう。
顧問を超え、どんどん育っていく選手になって欲しい。

2015年7月10日(金)
「楽しさ」を味わわせる

<部活指導 その4>

「好き」になるようにするためには、
そのスポーツの「楽しさ」を味わわせることが大事。

「楽しさ」には段階がある。
@そのスポーツをやるだけで楽しい。

Aラリーが続いたり、強い球が打てたりするのが楽しい。
B試合をするのが楽しい。
C試合で勝つのが楽しい。
D大きな目標に向けて挑戦するのが楽しい。
E後輩に教えるのが楽しい。


顧問は、生徒がずっと楽しさに触れ続けられるように、段階ごとに環境を整えていく必要がある。

2015年7月9日(木)
「好き」になるようにする

<部活指導 その3>

中学校の顧問として大切なのは、

生徒がそのスポーツを「好き」になるように指導すること。

これが、顧問としての役目の8割くらいだと思う。

「好き」になった生徒は、どんどん練習しようとする。
「好き」になった生徒は、どんどん学ぼうとする。
・・・
「好き」になった生徒は、どんどん成長していく。

2015年7月8日(水)
部活指導以外も

<部活指導 その2>

自分は部活指導をやりたくて教師になった。

部活指導を思う存分やりたいのだが、
そのためには、部活動以外の仕事もがんばってやらないとけないと思っている。

部活指導をめちゃくちゃがんばっているが、他の仕事も全力で取り組んでいる・・・そんな先生になりたい。


もちろん生徒にも、そのように指導する。
部活動だけをがんばる人ではダメだ。
好きな部活動を思う存分やるために、
勉強のこと、クラスのことをがんばれと。



人として成長するためには、
好きなことだけをがんばるのではダメ。
何事にも全力で取り組まなければならない。



ただし、他の仕事をがんばりすぎると、
自分のように、部活動ができなくなるかもしれませんが・・・。

2015年7月7日(火)
学び方を教える

<部活指導 その1>

部活動の1番の目的は、
「スポーツを通して人として成長すること」
だと考えている。

10年後に、大人になったときの姿を目指して指導していく。

だから、技術指導では、
技術だけを教えるのではなく、
その技術の仕組みを教え、
なぜそうするのかを考えさせるようにしたい。

教えられた技術はそのスポーツにしか役立たないが、なぜそうするのかを考えることは、他のことにも役立ち、最終的には自分の人生にも役立つ。


「技術を教えるだけでなく、学び方をも教える」

これは、自分が中学生の時、顧問の先生から学んだことだ。

とても大事なことだと思う。

2015年7月6日(月)
もし再び部活指導ができたら

自分は、もう部活指導をすることはないだろう。
そう簡単には、
現場に帰ることができそうにない・・・。


だから、
この日記の中で部活指導をすることにした。

もし再び部活指導ができるとしたら、
こんな風にやるだろうなあということを
ダラダラと書いてみようと思う。

2015年7月5日(日)
賢いスポーツ少年を育てる

勝ちにこだわったスポーツの指導では、
大人になると伸びず、
世界で通用しなくなると言われている。


この本は、
スポーツ指導での、
間違った考えを指摘し、
正しい考えを教えてくれる。

   

2015年7月4日(土)
10年後の姿をイメージする指導

勝負の世界にどっぷりはまると、
部活指導の目的を見失いそうになる。

スポーツ(の技術)を教えることが目的ではなく、
スポーツを通して人として成長させていくことが目的。
その子の10年後の姿をイメージする指導をしていきたい。

指導者には、技術以外の部分についても学んでほしい。

2015年7月3日(金)
チームを成長させるために

チームづくりのために、
多くの本を読んだ。

とても参考になったのは、
ビジネスの本。

その中でも、この本が一番参考になった。

   


 それは私が我が社の部長へこう尋ねたときのことでした。「最近メンバーの日報に空白が目立つね。このまま放置しておくとまずいんじゃないかなぁ?」。

 すると部長はこう言ったのです。「その通りです。あれだけ毎日伝えているのになぜ書かないのか?私も不思議でしょうがないんですよ!」と。

 私は自分の耳を疑いました。「あれだけ毎日伝えているのに」・・・・・・。あたかもメンバーが悪いかのような口ぶりです。そして、部長自身がやるべきことをやり尽くしているような言い方。私は驚き、そして呆れました。我が社の部長にしてこのレベルか、と。

 チームを持つ、ということは「思い通りにならない他人を通じて目標を達成する」ということ。このシンプルにして奥深い事実を知らないリーダーがいかに多いか、には驚かされるばかりです。

 伝えただけでメンバーが動くのならリーダーは要りません。ほめても、叱っても、命令しても、おだてても。何をしても思う通りに行かないメンバーを何とかする。それがリーダーの仕事なのです。

(「チームのルール」小倉広著より)

2015年7月2日(木)
野村監督の教え

 野村監督が選手たちに一番求めたもの、それは、「変化すること」だった。
 自分なりにがんばっている、もちろん努力もしているのだが結果がなかなか出ない。そういったときに、現状を打破するために必要なのは、「変化すること」以外にはありえない。同じことをやっていても、同じ結果しか出ない可能性は極めて高いからだ。
 監督ミーティングでも「進歩とは変わること。変わることが進歩である」と繰り返し述べていた。
 目の前にある現実を好転させるためには、自分が変わるしかない。「最大の障害は、実は自分自身のなかにある」という教えは、私の人生の教えでもある。


(『野村の「監督ミーティング」』橋上秀樹著より)

2015年7月1日(水)
指導者として成長するために

指導者として成長するために、
他のスポーツの監督(指導者)の本をたくさん読んだ。

その中でも、一番のおすすめがこの本。

   

野村監督の教え(「監督ミーティング」)を、コーチだった橋上さんが記したもの。野村監督本人ではないので、客観的な視点で書かれていてわかりやすい。

野球の技術や戦略に終始したものなどではなく、「人としていかに生きるか」、「組織とはいかなるものか」、「自己の能力を開発したり、人材を育成するために必要なこととはなんなのか」といった、野球選手でなくとも、誰にとっても必要となってくる内容。

野村監督の「ノウハウ」が詰まっている。