最近しばしば、子どもたちの口から、「それ、習ってないよ」という抗議の声を聞きます。
未知なもの、不確実なものを問われたときに、「何だろう」「どうすればいいのだろう」という方向に意識が向かわず、まず「教えてもらっているか否か」という観点で判断します。
子どもが自ら進んで発見しよう、調べてみようとする環境は年々、失われています。できないこと、知らないことに遭遇すると「それは習っていない」と、教わっていないことはできなくても当たり前なのだと言わんばかりに胸を張って居直る子どもを見ると、子どもたちに蔓延した「習い事社会」の弊害を感じざるを得ません。
(「賢いスポーツ少年を育てる 〜みずから考え行動できる子にするスポーツ教育〜」永井洋一著より)
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